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はせ川のおろしそば

「はせ川」のおそばは、乾麺とは思えない美味しさである。 かけそばも、濃いたれで頂くそばも旨いが、いずれも「だし」がその決め手となっている。 最近ではコースメニューの中ほどに、少量で供される事も多くなったこのおそば、個人的には鯖すしと組み合わせた「鯖すしそば付き」で頂く事が多い。

栃の実庵のお赤飯

この赤飯、ちょっとしたレアものである。 栃の実庵では、餅屋ならではのお赤飯を地元の祭事に提供している。 しかし店頭で販売されるのは、当日お赤飯の注文があり、かつそれらが余った時のみである。 かねてより噂を聞いていたこのお赤飯であるが、こういう事情なので口に入るまでに、ちょっと時間が掛かった。 頂いてみると期待を上回るものであったので、朽木に行く際は朝に電話を入れておき、運良く赤飯がある時は、即キープしてもらう事にしている。 ちなみのゲット出来る確率は、10回に1、2回である。 【お知らせ】 朽木の老舗菓子処「栃の実庵」は2015年末に閉店されました。ほんとうに残念です。

吹き寄せ

「はせ川」人気のイワナの骨せんべい。これは秋の吹き寄せバージョン。 コース料理の揚げ物として組み込まれる事が多いこの骨せんべい。その時々の野菜により、季節の彩りを添えて供せられる事が多い。 料理人のセンスが伺われる一品である。

シメの雑炊

「はせ川」のなべ料理は地鶏にしろシシにしろ、かつお出汁の醤油味ベースが多い。 よって〆の雑炊が楽しみである。 たっぷりのお出汁に、ご飯とふあふあ卵の雑炊は、鍋料理の名脇役である。

まるきゅうの古代米

朽木にも水田はあるが、酒米を作っている農家が多い。 そんな中、まるきゅうは黒米、赤米、緑米などの古代米に特化した米作りを行っている。 黒米はアントシアニンを含んでいる事で注目されているが、ここの古代米は見た目がとても美しく、白米に彩りを添えてくれる。 まるきゅうの古代米は餅米ベースであり、白米に加えて炊くともっちりとした食感を楽しめる

杣の天狗

安曇川の扇状地にある酒蔵で「萩の露」の福井弥平商店に並ぶのが、「杣の天狗」(そまのてんぐ)で有名な上原酒造である。 「杣の天狗」はとっても個性的なお酒で、一度呑むとやみつきになる。 このお酒は麹がとても強く、瓶詰め後も発酵が進み、アルコール度数は表示をかなり上回っているらしい。 また発泡しているので、開封時には注意が必要である。 このように、アルコール度数が高くかつ個性的なお酒にもかかわらず、呑み口が良いので、飲み過ぎには要注意である。 ちなみに、バックは「萩乃露」の酒粕である。

萩乃露「あらばしり」

こちらは福井弥平商店の生酒「純米あらばしり」。 かつてこのお酒、赤いラベルでそれはそれは個性的なお酒でした。 花見用に購入するも仲間うちの評判が悪く、僕が持ち帰る事となった。 「変な酒」と思いつつ日々呑んでいると、ボトル半分くらいの所から、がぜん旨く感じるようになり、以降毎年楽しみのお酒となった。 ところがラベルが現在のようになる頃から味が変わり、それはそれはフルーティーな呑み易いお酒になりました。 これはこれで美味しいので今でも毎年購入しているが、「赤ラベル」の頃の味が懐かしく、なんかの拍子で復刻せんかなと期待しております。

萩乃露「まごころ純米」

滋賀県は造り酒屋が多い。 特に安曇川の扇状地には、その豊かな湧き水を利用した作り酒屋が多い。 「萩乃露」はそのひとつ、福井弥平商店のブランドである。 僕はどちらかと言うと生酒を好む。 しかしこの「まごころ純米」は火入れされているにも関わらず、日本酒臭さが全くない、「淡麗」という表現がぴったりのお酒であります。

野生のたらの芽

  春の足音が聞こえてくると、早くもスーパーに「たらの芽」と称するものが並び出す。 僕が朽木で見かけるたらの芽は、スーパーに並んでいるものと同じとは、とても思えない程野性的である。 野生のたらは刺も多い。 また人間や野生動物が常に狙っているので、写真のように立派なものは、滅多に採ることが出来ない。

小鮎の佃煮

小鮎はてんぷらにしろ塩焼にするにしろ鮮度が一番で、調理されてすぐのアツアツを頂くのが一番である。 しかし佃煮にすれば比較的日持ちがするし、ごはんの「おかず」になもる。 湖北に注ぐ大小の河川には初夏から秋口にかけて、おびただしい数の小鮎が遡上してくる。 僕もかつて、溝の様な小川で小鮎の入れ食いを経験した事がある。 この様な事情なので、琵琶湖周辺には小鮎の佃煮屋さんが多い。 僕のお気に入りは、彦根の「きむら」である。ここの佃煮は川魚特有の臭みが全くなく、川魚が苦手な向きにもお勧めである。

突き出し

言うまでもなく、料理は見た目も大切である。特にコース料理や酒宴の最初に頂く「突き出し」が美しければ、期待も高まるというものである。 ありふれた素材でも、組み合わせや盛り付け次第で、おもてなしの心意気を表す一品と成り得るのだ。

盛期の鮎

安曇川の鮎はやや小ぶりなのが多いが、この様な立派なのもいる。 「はせ川」では盛期になると、漁師が釣り上げてきた天然の鮎が入荷する事もある。 天然と言っても春に放流され、数ヶ月間川で過ごした鮎である。 しかしこれらの鮎は藻を食(は)んで育っているので香りが強く、極めて美味である。 じっくり焼き上げてあるので頭から丸ごと頂けるが、養殖ものと比べ骨や鰭がしっかりしており、歯に自信が無い向きには注意が必要である。

イワナの骨せんべい

はせ川のおまかせコースでは、普通イワナが2匹使われる。 1尾は塩焼きに、もう1尾はお造りにである。 塩焼きはじっくりと焼き上げてあるので骨まで残さず食べられるが、お造りは当然身だけである。 よって、お造りで残った骨や皮が揚げられて、この「骨せんべい」となる。 従ってイワナ2尾、ほぼ全て丸ごと味わう事が出来るコースとなっているのであります。 この「骨せんべい」、お造りの余り物から作られるが、「栃餅の揚げ出し」と並ぶ看板メニーとなっている。

イワナの塩焼き

はせ川のおまかせコースで、標準の焼き物はこのイワナの塩焼きである。 じっくり時間をかけて焼き上げているので、頭からまるごと全て頂ける。 鮎の塩焼きの場合もそうであるが、身をほぐして頂くのと、丸かぶりするのとでは、なぜか味わいが違う。 僕は断然丸かぶり派である。

琵琶湖産藻エビかき揚げ

お昼の手頃な定食として人気のあるはせ川の「とろろめし定食」。 楽しみなのは、その時々のおかずである。 この日のおかずは、琵琶湖産の藻海老をゴボウなどの野菜とかき揚げにしたもの。 藻海老と言えば琵琶湖畔の郷土料理「エビ豆」の海老である。 この藻海老を活きたままかき揚げにした、湖国ならではのご馳走となりました。

わらび餅アイス

「栃の実庵」のわらび餅は100%わらび粉を使用しており、上品な甘みの人気商品である。 一方ソフトクリームも、朽木市場の宝牧場のものと張り合う、人気商品である。 この二つの人気商品を合体させたのが、この「わらび餅アイス」であります。 トッピングされているのは、たっぷりのきな粉とウエハース。 【お知らせ】 朽木の老舗菓子処「栃の実庵」は2015年末に閉店されました。ほんとうに残念です。

冷製茶碗蒸し

「はせ川」の店主は創造性豊かな料理人である。 時々現れる新メニューには、驚かされる事が多い。 これは冷製の茶碗蒸しに、ゼリー状のおだし、シャーベット状にしたトマトをトッピングした逸品。 この様な新メニューは、おまかせコースに織り込まれる事が多く驚かされるが、残念な事に再現性は少ない。

栃餅の揚げ出し

朽木に根付いている食材「栃餅」を油で揚げて、「はせ川」得意のおだしで浸した逸品。 はせ川の看板メニューの一つである。 結構なボリュームであるが、お餅を小さくしてコース料理の一品になることもある。 写真はミョウガや柚子を添えた、夏バージョン。

鯖そうめん

鯖を丸ごと素焼きし、保存性を高めた「浜焼き鯖」。 「鯖そうめん」はこの浜焼き鯖を甘辛く煮込み、その煮汁に素麺をからめて頂く、朽木を代表する郷土料理である。 人数が多ければ鯖を丸ごと使うので、ごちそう感一杯である。

鯖のなれ鮨

鯖のなれ鮨は「近江の鮒鮨」、「秋田津軽のハタハタ鮨」と並んで「日本三大くさり鮨」の一つである。 ごはんと魚の組み合わせこそ鮨に似ているが、漬け物と言った方が分かり易い。 写真のものは、朽木の某漬け物名人によるもので、良質のチーズのような深い味わいである。

朽木の鯖寿司

朽木は鯖街道にあるだけあって、鯖を加工した食品は多い。 中でも有名なのは、この鯖寿司である。 京都に至るまでの街道沿いには、鯖寿司を提供するお店が点在している。 私見ではあるが京都に近づく程、鯖のしまり具合が強くなって行くと感じている。 この「はせ川」の鯖寿司は、しまり具合、ボリュームともに、丁度いい塩梅である。

旬のアマゴをおいしく頂く

Flyfishermanが堂々と言う事ではないかもしれませんが、コンディションの良いアマゴは時々頂いています。 特に、5月頃のアマゴは極めて美味であります。 この時期のアマゴは塩焼きが旨いが、アマゴに限らず魚を旨く焼くのは意外に難しい。「強火の遠火」というが、これがくせ者である。 魚の状態も大切である。「はせ川」の店主によると「川魚は生きている魚を調理してこそ、本来の旨さを引き出せる」との事である。従って、「はせ川」では沢から水を引いた生け簀にイワナや鮎を生かしておき、注文があってから調理する。 よって、最近ではもっばら釣った魚を活かしたまま「はせ川」に持ち込み、焼いてもらっている。 はせ川さんは時間と手間を惜しまずに、じっくりと焼き上げてくれる。 口に含むと、皮はパリッと香ばしく身はジューシーな食べ心地である。じっくり焼き上げているので、頭から丸ごと残さず頂ける。 ここまでして頂けばアマゴも成仏するのでは、と自分に言い聞かせております。

熊を食べる

ジビエ料理が注目されているが、熊鍋は朽木の初冬の楽しみである。 状態の良い熊は、実に旨い。 見た目は脂が多いが、口にすると意外とあっさりしている。 ケモノ臭さは、ほとんど感じられない。 しかし外れると結構ぎびしいものがあるので、良いものが入荷した時を逃さないのがキモである。

小鮎のてんぷら

琵琶湖の鮎は初夏の頃、川を上り始める。 はせ川では、安曇川のやなで捕れた小鮎を生簀で活かしておき、注文するとてんぷらにしてくれる。 生きたままを丸ごと揚げるのでちょっと残酷だか、カリッとした衣、ほのかに甘い身、上品な苦味のワタが織りなす味わいは、初夏一番の楽しみである。

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